解説
丹羽長秀の直違(すじかい)は、直違紋というカテゴリに属します。直違紋にはこのように線を交差させた紋が何種かあります。
丹羽長秀が戦場で刀についた血をふいた時、二線交差のような跡がついたので、秀吉が面白いのでそれを紋にされてはどうか、と言ったのでこれが丹羽氏の紋になりました。
しかしこの紋は秀吉の頃にできたものではなく、南北朝の頃からあって、太平記にも旗紋に用いられてことが出ています。
また直違は呪符としての意味があるようで、加藤清正の蛇の目紋もこれに当たります。
長秀の直違はマイナスの呪符として、清正の蛇の目はプラス・マイナスの呪符としての効果が期待され、直違は陽性でないためか、蛇の目ほど広まらなかったようです。でもこうしてカラフルに並べてみると、結構キレイだったのは意外でした。
参考文献
- 丹羽基二『家紋逸話事典
』(立風書房、1995年)