解説
井伊直政の橘(たちばな)は橘紋というカテゴリに属します。橘はミカンの類で五つの葉の立木で、中央に一果ある造形。季節の花さんより橘の果実と花のリンクを貼っておきます。
橘紋はその名の通り橘氏の紋とされていますが、橘という名字は少なく、橘氏以外の者がこの紋を用いています。井伊家もまたしかり。当家で用いる理由は、井伊氏の祖は「井戸の中より化人が手に橘を持って現れた」からだそうです。
橘は古代、香りを楽しんで香水のように衣服に浸み込ませていました。現在橘は貴重なものですので、絶滅危惧種や天然記念物に指定されている所もあります。橘の実はすっぱいので生で食べることはしません。ともあれ橘を見ていると、何だか懐かしい感じがしますよね。
参考文献
- 丹羽基二『家紋逸話事典
』(立風書房、1995年)
- たちばなのヒミツ - なら橘プロジェクト推進協議会 http://www.tachibanakaidou.jp/secret/index.html(現在閉鎖)