プロフィール
大坂の陣で豊臣方として活躍した武将。名は直之(なおゆき)。
加藤嘉明に仕えていたが出奔。また、北条綱成にも仕えたいたという説もある。
詳細
団右衛門は、豊臣子飼いの加藤嘉明に仕え、文禄・慶長の役に軍功を立てました。しかし関ヶ原の戦いで出過ぎた行為があり、嘉明を憤慨させ、加藤家を追われました。
そのあと一五年間、ぶらぶらと気ままに過ごしました。最初は小早川秀秋の鉄砲大将でしたが、関ヶ原の戦い後まもなく秀秋が死去。浪人となり、その後は常陸水戸城下で隠棲、妙心寺の僧侶、鉄牛と号して諸国を遍歴、福島正則に仕官するなどしました。
気のいい性格なので、他方からうちに来ないかと誘いが来ますが、断ったり、または仕官しても上記の通り長続きしません。とにかくすごい酒豪で、お酒は手放せないような人でした。
そんな彼が最期に取った道は、大坂の陣で豊臣方について徳川方と戦うこと。大坂の冬の陣では大野治長の指揮下、騎馬武者と足軽をそれぞれ一〇人ほど従える程度でした。
夏の陣では大将格となり、三〇〇〇騎を率いて浅野長晟(ながあきら:長政の子)隊と戦い敗死しました。ここまで肩の力が抜けている武将も珍しいと言わざるを得ない。
酒と武将
酒飲み
酒豪
アル中?
末期
下戸
塙団右衛門 相関図
参考文献
- 宇野藍子「塙団右衛門」『ビジュアルでわかる戦国軍旗と大坂の陣』小和田哲男監修(成美堂出版、2015年)150頁
- 「武将たちのお酒にまつわるこぼれ話」『月刊たる 2020年4月号』(たる出版)19頁
- 奈良本辰也 監修『戦国武将ものしり事典』(主婦と生活社、2000年)「武将の食生活をのぞく」349-352頁