書籍情報
紹介文
私は文禄・慶長の役を学び始めた頃は、日本側の基礎資料として北島先生の『豊臣秀吉の朝鮮侵略』、補足資料として本書を活用していましたが大変重宝しています。
本書は文禄の役 日本軍がどうしてこのような編成なのか、李舜臣に連戦連敗する秀吉水軍は弱かったのか、こちらが疑問に思うところを先回りして解説。また、近年発見された『征倭紀功図巻』に描かれた順天の戦いの紹介、豊富な写真と図による倭城解説などは必見です。
内容が非常に濃いのに、等身大の目線でわりとフランクな文体で語られているので、研究書のような堅苦しさがないのも魅力の一つ。
後半は関ヶ原の戦いの解説。関ヶ原の戦いを語るために文禄・慶長の役に多くのページを割かねばならなかった――とも読み取れる書です。