顔面学
一の谷兜
兜がおかしい!顔の表情も困り過ぎで逆にごめん、おかしい!
肖像に描かれている、この一の谷兜は現存(福岡市博物館蔵)しており、もとは福島正則が愛用し、後に福岡藩の祖・黒田長政が自分のものと交換したエピソードがあります。
鉢は頭形で、源平合戦古戦場の一の谷を煉革(ねりかわ)で象り、張懸けにしました。しころは鉄板切付を四段に仕立て黒糸で毛引に威しました。全て銀箔押にした変わり兜です。
かくして長政を描く時は、まず先に困り顔を描いて、顔とのバランスを考えながら、兜の四角の大きさを決めるといいと思います。例えば長政TVとか長政TVとか。こんなふうに肩の力を抜いてとことん楽しんで描くのが一番でしょう。参考:福岡市博物館蔵 黒田長政画像
参考文献
伊澤昭二(甲冑解説)「長政所用一の谷兜」『図説・戦国武将118-決定版』(学習研究社、2001年)178頁