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軍配団扇

解説
采配の代わりに使ったのが、軍配(ぐんばい)。正式には軍配団扇(ぐんばい‐うちわ)と言います。
薄い鉄や皮でつくられていたので、敵の太刀や矢玉を避けるにも役立っていたようです。永禄四年(1561)九月、四回目の川中島の戦いでは、武田信玄が
上杉謙信の三太刀を軍配で防いだことになっています。
素材は、室町時代(一六世紀)伝山本勘助所用、京都戦陣武具資料館蔵の軍配団扇[文献2]を参考に描きました。全体を黒漆塗にし、表裏の羽中央に朱円を描き、円内に北斗七星、一方には金で星辰図(せいしんず)が描かれています。勘助は前述の四回目の川中島の戦いにおいて戦死しました。
参考文献
- 奈良本辰也 監修『戦国武将ものしり事典』(主婦と生活社、2000年)「合戦に使われた小道具」38頁
- 「51 軍配団扇」『合戦と武具』(石川県立歴史博物館 編集・発行、1998年)91頁