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床几とは イラストフリー素材付き解説

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陣中床几

陣中床几素材

解説

床几(しょうぎ)とは、戸外で用いるの移動用腰掛け。

戦国時代には陣中狩猟などで休息のために用いました。携帯に便利なよう皮・布を張った折りたたみ式です。鎌倉時代、甲冑を使用した場合は地面にあぐらをかいて座ることも多かったです。

元寇の際に、九州の御家人の総指揮を執った大将・少弐景資(しょうに-かげすえ)。「蒙古襲来絵詞(えことば)」に描かれている大鎧姿の景資は、自分の大鎧を収納していた唐櫃(からびつ:四または六本の脚のついた収納具)に腰掛けています。ちょうど適当な高さであった唐櫃に腰掛けることも広く行われていたようです。

室町時代末期以降、軽量で動きやすい当世具足(とうせい-ぐそく)が出現。大鎧や銅丸と異なり、当世具足の銅は鋲留(びょうどめ)されていてコンパクトに収納できません。このため櫃の高さが増し、腰掛けに使用できなくなり、折り畳み式の床几こと畳床几(たたみ-しょうぎ)が生まれたとされます。

イラストは、桃山~江戸(一六~一七世紀)、大阪城天守閣蔵の陣中床几[文献2]を参考に描きました。腰かけの裏側には「加藤肥後守」があり、加藤清正加藤清正所用と伝わります。黒漆塗の本体に金具をつけ、腰掛の部分には朱漆塗の皮が張ってあります。

参考文献

  1. 笹間良彦(監修)棟方武城(執筆)『すぐわかる 日本の甲冑・武具』(東京美術、2012年)「甲冑武者の座り方」47頁
  2. 「62 陣中床几」『合戦と武具』(石川県立歴史博物館 編集・発行、1998年)72頁

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