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采配
解説
采配(さいはい)は、棒の先に短冊状の布を何枚もヒラヒラさせたもの。
端にひもがついており、鎧の鐶(かん)に通して手から離しても落ちないようになっていました。この鐶は当世具足の左か右の胸に打たれています。
「采配をふるう」という言葉が残っているように、武士たちにとって兵卒の指揮を取るのに采配は戦場に欠かせない道具でした。采配に使われるのは、ヤクの毛、和紙、金唐革、なかには絹や木綿の紐を使う場合もあります。金具などは銀、素銅、赤胴など様々です。朝鮮王朝の武官が手に持つは、藤策(トゥンチェ)です。
素材は文献3から年代不明、個人蔵の采配から最もカラフルな采配を参考にして描きました。
参考文献
- 奈良本辰也 監修『戦国武将ものしり事典』(主婦と生活社、2000年)「合戦に使われた小道具」38頁
- 笹間良彦(監修)棟方武城(執筆)『すぐわかる 日本の甲冑・武具』(東京美術、2012年)「采配の鐶」140頁
- 井出正信『江戸の侍 グッズコレクション』(里文出版 、1998年)[26] 22-23頁