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チョプチとは 朝鮮王朝宮女 頭の飾りイラストフリー付き解説

目次

フリーイラスト解説:1.概要 2.構成 3.付け方 4.種類

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龍チョプチ

龍チョプチ

鳳凰チョプチ

鳳凰チョプチ

蛙チョプチ

蛙チョプチ

解説

1.概要

チョプチ(첩지)は、朝鮮時代に宮中上流階級女性が頭に飾った飾りの一つ。平たく言うと高級ヘアバンド、あるいは朝鮮版冠位十二階とでも言いましょうか。

というのもチョプチは単なる飾りではなく、身分を表しました。また、髪型をオヨモリ(어여머리)にするための付け毛や、花冠(ファグァン)や黒の絹冠・簇頭里(チョクトゥリ)を固定する役割もありました。

2.構成

朝鮮王朝女性の髪型とチョプチ
図:朝鮮王朝女性の髪型とチョプチ

チョプチは、胴体と台と人髪で構成されています。

胴体

チョプチの胴体は、7~8cmの細長い棒で後部は上に反っており、棒の先端には動物の飾りが付いています。

胴体を長さ4~5cm、幅3cmほどの黒い布で包んだ台に載せます。胴体と台は、左右中央の三か所を真紅の糸で固定します。

人髪

台の両脇には、長い人髪が付いています。

3.付け方

自分の髪をうなじで一つに束ね、リボンである短い唐只(テンギ,댕기)や簪(かんざし)のピニョで固定。これは既婚女性の一般的な髪型で、チョクチンモリ(쯕찐머리)と言います

チョクチンモリにチョプチを付けた髪型を、チョプチモリと言います。チョプチの付け方は、飾りを額中央にして、付け毛は頭髪に馴染むよう耳の後ろをにかけて、後頭部の髷(マゲ)に巻いて固定します。

4.種類

龍チョプチ

皇后(1897年以降)は、鍍金(メッキ)の(ヨン,용)チョプチを用います。

鳳チョプチ

妃嬪(ピビン,비빈)=王妃・世子嬪(セジャビン:王子正室)らは、メッキの鳳(ポン,봉)チョプチを用います。

蛙チョプチ

王族や女官などの内外命婦(ネウェミョンブ)は、蛙(ケグリ,개구리)チョプチを用いました。品階に応じて、鍍金、銀、銅で細工。一人前の女官は、姮娥(ハンア)ニム(様)と呼ばれます。蛙に変身して月の宮殿に住んだという中国の伝説上の美女・月宮姮娥(ウォルグンハンア)からきています。

宮中では常に頭につけて身分を示し、高位高官の妻などは礼装時のみ使用が許されました。

参考文献

  1. 張張淑煥(監修・著)・原田美佳 他(著・訳)『朝鮮王朝の衣装と装身具』(淡交社、2007年)
  2. 金英淑(編著)・中村克哉(訳)『韓国服飾文化事典』(東方出版、2008年)

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