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北条氏政
顔面学
氏政のお顔は、北条氏四代当主として、品を兼ね備えた凛々しい男前。
平成二〇年(2008)神奈川県立博物館「戦国大名北条氏とその文書」で、初代早雲・二代氏綱・三代氏康・五代氏直と一緒にもちろん、氏政の肖像も有難く拝みました。
氏政の肖像は早雲寺蔵で、寛文一〇年頃、江戸時代初期の画家・土佐光起(とさ‐みつおき:元和三(1617)~元禄四(91))が描きました。
同博物館の図録39頁によれば光起は「大徳寺や東海寺を歴住した後、早雲寺十八世となる。」氏政の肖像に関しては「没後八〇年以上近く経過しているため、造主の風貌を知るよすがもなく、五代氏直像も同じように描かれている。」
ともあれ、ほとんどの大名が秀吉に迎合していく中で、武将としての意地を最後まで貫き通した武将にふさわしい肖像のように思います。しかも後世に名を遺した画家に描かれ、光栄です。
ところで光起は左利き? 早雲・氏綱・氏康の顔の向きが「→」なので、氏政・氏綱も向きを揃えたと考えるが自然でしょうが、右利きの私には難しく、まさに神絵師です。