武田氏:たけだし

甲斐(山梨県)の守護・戦国大名。清和源氏。
甲斐のほか安芸(広島県)の守護職にも任じられ発展も、戦国時代に毛利元就に敗れて没落。安芸武田氏から派生した若狭(福井県)武田氏も戦国時代に滅亡しました。
系図
- 義清:源(新羅三郎)義光の子。甲斐源氏・武田氏の祖。
- 清光
- 信義(のぶよし):清光次男、義清の孫。源平の争乱で源頼朝に従った功により駿河守護に補任(ぶにん)も、長男・一条忠頼が頼朝によって誅殺される。
- 信光(のぶみつ):信義五男。承久の乱に甲斐一国の兵を率いて出陣しているため、甲斐守護だった可能性あり。このときの功により安芸守護。
- 信綱:信玄の祖父。
- 信虎:信綱長男で、父の死により一四で家督を継ぐ。甲斐の守護。一〇年かけて国内を統一。躑躅ヶ崎館築造。息子の信玄により娘婿
今川義元のもとへ追放される。
信玄:晴信。信虎長男。母は大井夫人。(文献2・3により一九代とした。)
信玄の兄弟姉妹
- 信繁:四つ下の弟。信虎次男、母は大井夫人。武礼義を備えた武将。川中島の戦いで死去。
- 信廉:七つ下の弟。信虎四男、母同。武人画家。兄信玄の肖像も描いた。
- 今川義元室:定恵院殿(じょうけいいんでん)。信玄の七つ上の姉。享年三二
- 諏訪頼重室:禰々(ねね)。信玄の七つ下の妹。母不詳。享年一六
信玄の実子:一一人
- 長男:義信(よしのぶ)。母は正室の三条夫人。対今川戦略をめぐり父信玄と対立し、自害。享年三〇
- 次男:竜宝(りゅうほう、竜芳:たつよし)。生まれつき盲目の人だったといわれる。享年四二
- 四男:勝頼。母は諏訪御料人。
- 五男:仁科盛信。母は油川(あぶらかわ)夫人。織田信忠軍の攻撃に際し兄勝頼を助け、高遠城を守る。
参考文献
- 小和田哲男「武田氏」左同(監修)左同・菅原正子・仁藤敦史(編集委員)『日本史諸家系図人名辞典』(講談社、2003年)387-390頁
- 中村整史朗「武田信玄」『天下取り採点 戦国武将205人』(新人物往来社、1998年)56-57頁
- 井上靖(著)・大森寿美男(著)・NHK出版(編集)『風林火山 前編(NHK大河ドラマ・ストーリー)』(日本放送出版協会、2006年)
- 奈良本辰也 監修『戦国武将ものしり事典』(主婦と生活社、2000年)「子ども・養子の横顔 武田信玄」268-269頁