解説
幕府の行事や公務で用いる通常礼服の長裃姿に対して、略礼式が半裃(はんかみしも)姿です。長裃と半裃は上着は共に肩衣で、袴の裾の長さに違いがあります。
半裃に用いる半袴(はんばかま)は、裾の長い長袴に対して、足のくるぶしまでの長さ。肩衣と袴が違う色の継裃(つぎかみしも)の略装もありました。
荻生徂徠『政談』によれば、江戸時代の服装は「兎角金さえ有れば賤しき民も大名の如くにしても、何の咎めもなし。」かくしてイラストはとぼけた感じで描きました。
参考文献
笹間良彦『復元 江戸生活図鑑』(柏書房、1995年)「武家の男性の服装と結髪」17頁