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近世の百姓の服装 イラストフリー付き素材解説

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百姓

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解説:百姓の服装

もめんの栽培は江戸時代になると急速に普及。衣類も豊富になる一方で、一般農民の仕事着においてはなお、もめん以前の衣料の麻、藤、コウゾ、シナノキの皮、イラその他の植物繊維を用いることも少なくないです。

農民が絹を用いることは禁じられていました。帯は労働に便利な細帯が主体、幅が広くなっても伊達巻適度でした。

石田三成石田三成の家臣の娘で、寛文年中に八十何歳かで死んだ山田おあん曰く「おれが親父は知行三百取られしが、其(その)時分は軍(いくさ)が多くて、何もかも不自由の事なりし、衣類もなく、おれが十三の時手作に花染の帷子一つある外にはなし、一つ帷子を十七歳迄着るによって、すねが出て難儀に有った。

せめてすねの隠る・帷子一つほしやと思ふた、此様に昔は物毎不自由の事であった。今時の若い衆は衣類の物数寄(すき)に心う尽し金を費しめさる、沙汰の限りなる事」といって常々子供を叱ったという話が、百年も百五十年ものちまで引合いに出されました。

事実は別として、こういうことが規定され強要されていたのが江戸時代の生活でした。

参考文献

  • 秋山高志・前村松夫・北見俊夫・若尾俊平『図録 農民生活史事典』(柏書房、1991年)「衣_Ⅸ農民生活」148頁
  • 児玉幸多『 近世農民生活史』(吉川弘文館、2006年)「六 農家の生活とその変化」322頁

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