解説
譜代大名に対して、遠くから中央の政治をクールに観察・分析している外様大名をイメージして描きました。
肩衣(かたい)は、室町時代に登場した礼装で、のちに袴と上下で一そろいとして扱われ、裃(かみしも)と呼ばれるようになりました。江戸時代初期に武家の公服、礼装として取り入れられ、以後幕末まで用いられ続けました。
江戸時代に入ると、裃の上である肩衣の肩の部分には、イラストのように左右とも三段の襞(ひだ)がとられるようになりました。肩の動きを助けるとともに、様式的な美しさを求めた結果でした。
参考文献
池上良太『図解 日本の装束 (F-Files No.018) 』(新紀元社 、2008年)「肩衣・裃」156-157頁