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戦国人物解説

塙団右衛門(ばん-だんえもん)酔狂のあだ花

序文

葡萄の美酒(びしゅ)、夜光の杯、飲まんと欲すれば、琵琶 馬上に催(もよほ)す、酔ひて沙場(さじょう)に臥す、君笑ふこと莫(な)かれ、古来 征戦(せいせん)幾人(いくにん)か囘(かへ)る 王翰「涼州詞

プロフィール

塙団右衛門
Danemon Ban

大坂の陣で豊臣方として活躍した武将。名は直之(なおゆき)。

加藤嘉明に仕えていたが出奔。また、北条綱成にも仕えたいたという説もある。

酒を飲みフラフラしていたが、大坂城で真田幸村らと徳川を迎え撃つことにする――

享年48?(1567?-1615)。

同世代に伊達政宗真田幸村姜沆ら。

詳細

団右衛門は、豊臣子飼いの加藤嘉明加藤嘉明に仕え、文禄・慶長の役に軍功を立てました。しかし関ヶ原の戦いで出過ぎた行為があり、嘉明を憤慨させ、加藤家を追われました。

そのあと一五年間、ぶらぶらと気ままに過ごしました。最初は小早川秀秋小早川秀秋の鉄砲大将でしたが、関ヶ原の戦い後まもなく秀秋が死去。浪人となり、その後は常陸水戸城下で隠棲、妙心寺の僧侶、鉄牛と号して諸国を遍歴、福島正則福島正則に仕官するなどしました。

気のいい性格なので、他方からうちに来ないかと誘いが来ますが、断ったり、または仕官しても上記の通り長続きしません。とにかくすごい酒豪で、お酒は手放せないような人でした。

そんな彼が最期に取った道は、大坂の陣で豊臣方について徳川方と戦うこと。大坂の冬の陣では大野治長の指揮下、騎馬武者と足軽をそれぞれ一〇人ほど従える程度でした。

夏の陣では大将格となり、三〇〇〇騎を率いて浅野長晟(ながあきら:浅野長政長政の子)隊と戦い敗死しました。ここまで肩の力が抜けている武将も珍しいと言わざるを得ない。

酒と武将

酒飲み

酒豪

アル中?

  • 長宗我部元親:禁酒令を命じるも、自ら破り撤回。
  • 小早川秀秋:休肝日なしで肝障害。
  • 真田幸村:九度山から兄の家臣に「壺のフタを閉めてこぼれないよう」焼酎を手紙で頼んだらしい。

末期

下戸

塙団右衛門 相関図

参考文献